- 今津
- 今、日本とは中国や韓国との関係は非常に悪いですよね。とは言っても、私は二、三日前に中国大使館の方と食事をしました。最近私のところには韓国や中国の方もしょっちゅうお見えになられます。ちょっと不思議な感じがしていますが。 だって私は「平和を愛し靖国神社を参拝をする会」の会長をやっている国会議員です。それを承知で中国や韓国の方が次から次と私に会いに来られるのですからね。まあ相手もただにらみ合っていてもしょうがないとも思っているからなのでしょうが。
- 石原
- なるほど・・・。
- 今津
- もちろん戦後処理の問題、ことに靖国や慰安婦問題は簡単な問題ではありません。でも安易に対応することもできません。日本国民の理解を得ながら、じっくりと解決の方向を見出していくしかありません。 日本の侵略的行為がアジアの人々に多くの苦しみを与えたことを謝罪した「村山談話」は自民党も認めています。ただ「河野談話」は別です。慰安婦問題について、日本国が国家として関与したという証拠は曖昧ですし、もちろん戦争をしていた当時の日本の政府は閣議決定等はしていません。
- 石原
- はあ
- 今津
- この辺りが韓国の国会議員などと必ず議論になるところです。私の方は一歩も引かないですから、彼らに会う時にあんまりニッコリ笑って握手ができないこともありますが。
- 石原
- たしかに性の問題を真正面から取り上げるといつでもおかしくなります。それは小説の永遠のテーマですが、真昼間に議論するテーマではありませんものね。ところで靖国や慰安婦問題で、中国や韓国はほんとのところ何を日本に要求しているのでしょうか?
- 今津
- 公式には、政府間での日本に対しての要求は「真摯な謝罪をする気持ち」です。「歴史の事実を認めてきちっと謝罪して下さい」と。それだけなのです。
- 石原
- そうでしょう。金をよこせと言ってきているわけではないのでしょう。
- 今津
- ただ慰安婦にされた、強制的に働かされたとして新日鉄などの企業に訴訟を起こして来ていますね。でも中国でも韓国においても訴訟問題は終わった話だと私は思っています。お互い政府間どおしでは理解している問題だと思いますよ。
- 石原
- 村山談話の元首相村山さんは「政府間の決着といっても、その場の混沌とした状況で相手も飲んだ話なので充分な補償を日本側がしたわけではない。そこでケリのついた話だ、というわけにはいかない」と先日テレビで言っておりました。
- 今津
- じゃあそれならどうするか。直前の民主党政権のときは徹底してお詫びの姿勢で対応しつづけましたが、それでこの問題は解決するのかという気がします。
<第8回>そんな日本人の潔い姿勢と比較すると、韓国や中国の人たちの姿勢には素直に良しと言うわけにはいきません。