「集団的自衛権」の問題も乗り越えていかねばなりません。

石原
今は21世紀の初頭ですが、政治家としてこれからの世界はどのように変化していくものとお考えですか?
今津
20世紀の後半は、アメリカを中心とした資本主義とソ連などの社会主義が対立する世界でしたが、1989年「ベルリンの壁」の崩壊があり「東西の冷戦」構造は終わります。 「東西冷戦」時代の日本は、アメリカの強力な軍事力で絶対的に守られてきましたが、東西対 立が無くなるとアメリカが日本を守る必要性、必然性はだんだんと薄くなって来ました。 それまでの日本は「一国平和主義」をかかげて、国力をひたすら経済力の強化繁栄に注いでくることができました。
石原
はあ
今津
冷戦終了から20年、今や世界は群雄割拠になり、中国が台頭し、インドもブラジルも東南アジア諸国も力をつけてきました。そればかりか、欧州はEU、アジアはASEAN、アフリカも南部アフリカ開発共同体などの地域連合体ができて地域ぐるみの経済的、軍事的発展を目指しています。
石原
はあ
今津
今、日本は自国だけの「一国平和主義」に別れ を告げて、安倍さんが「国際協調にもとづく積極的平和主義」「世界の平和のための日本」をかかげています。 これからは自国だけの安全を考えていては、その自国の安全も保障されない時代です。少なくとも東アジアの安全を考え、広く世界の安全平和を考えて行動しなければならない時になりました。そこで今、私たちは安倍さんを先頭に日本の使命と責任を果たそうと行動しています。
石原
安倍総理になってその方向が明確になってきましたね。
今津
そもそも自民党は「自主憲法を制定する」ということを中心軸にして結成された政党です。自民党の党是で、この実現なくして自民党はあり得ません。ですから安倍さんと私達は憲法改正実現のために覚悟を決めています。
石原
はあ・・・。
今津
その根幹のテーマは自衛隊を正規軍として憲法に明記し、世界できちっと役割を果たしていけるようにすることです。国家安全保障基本法を制定し、自衛隊法の改正などもし、「集団的自衛権」の問題も乗り越えていかねばなりません。 今は連立与党の公明党から「もっと慎重に」と異義がでているし、自民党の一部にも「今はそのタイミングなのだろうか」という声があります。国民の中でもまだ半分ぐらいしか賛意はありません。でも日本が世界の中できっちりと責任を果たしていくには、どうしても乗り越えなければならないことです。
石原
なるほど。

<第6回>日本国内で生産をし、国内の雇用が増えれば、国全体に好循環が生まれます。